【クリエイター対談 vol.5- 森山怜奈× 森山祥子】

鹿児島市ではクリエイティブ産業振興の一環としてクリエイターの移住促進に力を入れています。2023年度は、ここ数年で鹿児島にUIJターンしたクリエイターの方々を中心に2人ずつ登場していただき、鹿児島へのUIJターンを経験した中でのおすすめポイント、苦労話やクリエイティブシーンについて対談していただいています。全4回の動画で生の声をお届けしていますので、是非ご覧ください。

公開日時:2023/08/01

森山怜奈
(もにやま)

1997年生まれ香川県出身。高校卒業後に上京し、大手ソーシャルゲーム会社などを経て、2021年に鹿児島に移住・結婚。現在もゲームのイラストやパッケージ、ロゴデザインまで幅広く活動中!
https://www.instagram.com/_cobone/

森山祥子

1990年生まれ鹿児島市出身。鹿児島大学法文学部 英文学・翻訳専攻卒。卒業後は地元印刷会社にて校正とDTPを経験、その後旅好きが高じて2018年にゲストハウス「ホステルトマル」をオープン、国内外からの旅行者に鹿児島の魅力を伝える。またコロナ禍中の宿泊客減を契機に「校正屋 灰文社」をスタート、直近ではライター業も請け負いつつ、現在まで二足の草鞋を続けている。
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■現在の活動とライフスタイルなどについて

怜奈:こんにちは、森山怜奈です。普段はイラストレーターとして「もにやま」という屋号で活動しております。
仕事はイラストやデザインの仕事をさせていただいております。よろしくお願いします。

祥子:こんにちは、森山祥子と申します。クリエイター枠ではないはずなのですが(笑)、鹿児島の天文館のすぐ近くで「ホステルトマル」という名前のゲストハウスのオーナーをやっていまして、今5年目になります。
ゲストハウスが、コロナ禍でお客さんが全然来なかったので、なんとか食いぶちをということで、親類に論文書きがおりまして、そこを足がかりに論文校正のお仕事もやるようになりました。そちらは「灰文社」という屋号でやらせていただいております。あと、そのご縁で文章を書くこともちょっとずつ始めているところなので、クリエイティブ界ではまだまだ初心者ですがよろしくお願いします。

怜奈:よろしくお願いします。

■UIJターンのきっかけについて

祥子:お互い『森山さん』ということで、我々どういうあれでしたっけ?(笑)

怜奈:私の夫のお姉さんに祥子さんがあたります。
私はもともと東京で仕事をしていて、夫が鹿児島に転職をするということで、それをきっかけに鹿児島に移住をしました。

祥子:移住にあたっては、どうでしたか?だって鹿児島には縁もゆかりもなかったわけですよね?あれ、出身は?

怜奈:出身は四国の香川県、うどん県です(笑)
進学を機に東京へ行き、夫と出会い、夫は先に鹿児島に行き、まだ結婚前だったのでそこから1年ほどの遠距離交際を経て、2年ほど前に鹿児島に参りまして、そこから結婚に至りました。

■暮らしについて

祥子:今の生活はどんな感じ?楽しんでますか?

怜奈:楽しいですね!

祥子:何が楽しい?

怜奈:こっちへ来て、すごくお酒を飲むようになって。(笑)
前はカクテル系が多かったんですけど、こっちへ来て夫や夫の友人とか、いろんな人と飲むようになって。それこそ焼酎なんて飲もうと考えたこともなかったんですけど。

祥子:あんまり飲んだことなかった?

怜奈:前まではカシスオレンジ2杯とかだったんですけど、今では全然焼酎をロックで飲むし、ワインも飲むようになったし(笑)

祥子:鹿児島にきたから?

怜奈:元々のポテンシャルかもしれないです(笑)

祥子:ご飯と合うとかなのかな?

怜奈:ご飯は基本的にどこでもおいしい。
人も明るくて、初めての飲みの場に行ってもすぐに受け入れてくれたりして「あったけぇ〜」と思って。

祥子:話し相手がいるとね〜。お酒進むよね〜。それはわかる。

怜奈:そうですね、なのでこっちへ来て元々知り合いとかはいなかったんですけど、全然寂しいと思ったことが無くて、すごいな〜って思いますね。

祥子:うちのゲストハウスのお客さんにも「オススメのラーメン屋さんとかトンカツ屋さんとかどこがある?」って聞かれるけれど、そんなにハズレがないから。あとはもう好みということで、自分の好みのところを教えるだけなんだけど。大ハズレってないよね、鹿児島って。

怜奈:普通にお昼ご飯を食べるお店を探そうと思って色んなアプリを見ますけど、だいたい高評価で、決めようと思ってアプリ開いたのに逆に迷うみたいな(笑)

祥子:評価低いところをあまり見ないかも。

怜奈:全然ない。すごい激戦区ですよ、ご飯。

■仕事について

祥子:家族としては、鹿児島まで来てお仕事がちゃんとあるのかな?っていうのは気掛かりで。東京にいた方が稼ぎ良かったんじゃないのかな?って思ったりもするのですが、仕事の面はどうですか?

怜奈:今は、東京の時にいたゲーム会社さんからお仕事をちょくちょくいただいたりとか、鹿児島県内にあるゲーム会社さんともお仕事をさせていただいたりして。あとは、パッケージのイラストとか、ポスターのイラストとか、色々と声を掛けていただいたり、参加させていただいたりしています。東京にいた時は会社の一部だったんですけど、こっちへ来てからはクリエイターのひとりとして扱ってもらえている感じがして、また別のステージに立ったというか、同じ仕事だけど見られているものが違うなというのを感じますね。

祥子:東京の頃は、肩書きとしてはゲームのキャラクターデザイン?

怜奈:キャクターデザインというよりもイラストレーターですね。
多分、仕事内容は鹿児島に来てからも一緒なんですけど、東京の頃は「会社のお仕事」として見られていたのが、今は私個人のつくったものを「作品」として見られることが多いので、もしかしたらアーティストとしてやっていけてるのかな?って思えたりもします。

祥子:もしかして、鹿児島の方がその辺はやりやすい、広がっていきやすいって感じなのかな。
どこから広がっていってますか?どんどん営業をかける感じ?

怜奈:そうですね。私の夫とか祥子さんから教えていただいた交流会とか、プレゼンテーションの会とかにちょくちょく顔を出して、名刺をいただいた方に「自分の作品を見てください!」って送ったり、それから繋がって飲みながらお話したりとか(笑)。それも営業になるのかわからないですけど、楽しんでやれているので、そこからちょっと見てくれたりする方がいて、つながってきているのかなと思います。

祥子:飲みニケーションへのシフト率高い感じはするよね(笑)
怜奈ちゃんがとかではなくて、鹿児島がって思う。

怜奈:東京の時はみんな「飲み会?帰りますー」って感じだったんですけど、むしろこっちは若い人から「え?飲まないんですか?」って感じなんで(笑)

祥子:嫌がる風潮ない気がするなー。世代もあるかもしれないけれど。

怜奈:「遊びに行こう」みたいな感覚ですよね。

祥子:「お酌して回らなきゃ」とかないもんね。

怜奈:むしろ偉い人が自分で手酌していて「いいからいいから」みたいな感じなのをよく見ます。

祥子:偉い人の感じがいいよね。逆に優しい。

怜奈:見守ってくれている感がある気がする。

祥子:確かに、育てようとしてくれているのかもね?

怜奈:そうかもですね。すごく温かい親のような感じがします。

祥子:私もゲストハウスを始めた時、27とか、まだ20代だったから、もう何の経験もないのに「やります!」って言って、がむしゃらにやっていると、どこかから誰か現れて、なんか助けてくれるんだよね。

怜奈:ゲストハウスする時ってはじめに何を準備するんですか?
「借りるときとかはこうします」みたいな計画とか立てるんですか?

祥子:最初は、近所の「イルカゲストハウス」っていうところが『イルカ塾』っていうのをやっていて、「住み込みでゲストハウスのやり方を教えます」みたいな。それが2週間コースなの。

怜奈:おぉ、結構短期な。

祥子:そうなの。東京とかでゲストハウス始めたい人向けの短期スクールとかもあるんだけど、当時、半年間で40万円とか。

怜奈:おぉ〜〜〜。

祥子:2週間で宿泊費ぐらいは払うんだけど、破格なわけ。やり方、立ち上げ方もそこで習って、建物も、物件探しで不動産屋さんも回ったけど、結局口コミ。横のつながりって感じで、不動産屋さんも知らなかった物件を見つけた。

怜奈:トマルビル?

祥子:そう。もう古すぎて誰も面倒を見ていなくて、そういうところも繋がりですね。

■未来について

怜奈:今後もそうですね。もっとたくさんの鹿児島の企業さんとかとコラボして、色々なところに顔を出したり、作品の展示会をできたらなと思っています。この間東京で、自分のつくったものを出展する展示会に参加してみて、その時、自分のインスタやツイッターとかで事前に何も告知していなかったんですけど、その場で足を止めて見てくださる方が結構いてくださったので、人に見てもらえるものではあるんだなっという自信が改めてつきました。やっぱりもっと活動の場と言うか、人に見ていただける場を増やしたいなと思って、それこそ今度ある「ash」にも参加して、自分の作品作りの幅を広げたいなと思います。

祥子:油絵でも一回入選していたもんね。

怜奈:そうですね。サムホールサイズの油絵を去年描いて。

祥子:愛犬描いて(笑)

怜奈:高校の時から油絵はしていて、地元の県の展示会で入選などしていたので、そっちの方も好きなのでやりたいなって。描くのが好きだから。

祥子:個展系から、ゲーム系から、マスコット系からと割と幅広く描けるのがすごく強みだなって見ていて思うんです。だから幅広く仕事が入るといいね。

怜奈:ライティングとかは?

祥子:そう、宿の方はどうしても先行き不透明なので、その分という訳じゃないけど、2020年にはエッセイのコンペとかにも応募して、佳作だったんだけれど。一等賞の20万円狙っていたら佳作の3万円しか入らなかったんだけど(笑)、でもちょっとだけ取れたから、そっちもちょっと極めたいな、書くの楽しいなってなって。ゲストハウスのいろんなお客さんを見ていたら、ネタも自然に溜まってくるし。お客さんのちょっとした発言でキュンとしたり、グッとくる発言もあるから、そういうのも何か文章で残したいなっていうのは考えてる。

怜奈:いいですね。以前あったトマルビルの旅のイベントの祥子さんが書いたものをまだ持ってます。アレめっちゃいいなーと思って読んでいます。

祥子:今後は隙あらば書いていこうと思ってる。

怜奈:どこかにアップされたりしているんですか?自分の作品を。

祥子:自分で載せているのはないんだけれど、「森山祥子」の名前をGoogleで検索したら、わりと上の方にエッセイが一本出てくるから、それは名文だから読んでおいて(笑)

怜奈:読みます!(笑)

■動画をご覧のみなさまへ。

怜奈:私は香川県出身で、それこそ片田舎で小学校の時はコンビニもなかったようなところでした。だからこそ都会のゲーム会社にずっと憧れていて、入った時はまさかまた同じようなところに帰ってくるなんて思ってもいなかったんです。だけど、コロナなど色々なことを経てこっちに来てみたら、意外と離れていてもできる仕事はたくさんあるし、鹿児島でしか出来ないデザインやイラストの仕事もあるので、私は本当に来て良かったと思っています。なので、一度興味があるなとか、見てみたいなとか、地元が近いかもって人は一回来てみてほしいと思います。ぜひ来てくださいっ!!

祥子:私がゲストハウスを始めたきっかけは、ずっと英語の勉強をしてきたので「英語にまつわる仕事がしたい、外国人に関わる仕事がしたい」と思ったからでした。ただ、私が学生だった当時は外国人が鹿児島に全然いなかったので、学校の先生にも「都会に出るしかないよ」と言われる有様でしたが、「都会には出たくない!」と駄々をこねて。結局妥協して一回会社員をやったのですが、やっぱり英語を使う仕事をやりたいってなった時に、自分でやるしかないなと。それで、ゲストハウスは資格も要らないし、今までゲストハウスにいっぱい泊まってきたし、できるかなと思って立ち上げた訳なんです。その際、鹿児島は助けてくれる人がいっぱい居るなというのがすごく印象的でした。起業のやり方自体は検索すればたくさん出てきますが、動き出したら色々な人が応援もしてくれるし、具体的なアドバイスもくれるし、この人知ってそうだなと思ったら、いきなり連絡取ってみても教えてくれるしで、すごく人に恵まれていたなと思います。あとは立ち上げ当時、まだ20代だったので、多分若い人ほど「よく頑張ってるな」と思われて助けてもらえると思います。
今では私もクリエイターさんとの関わりもできてきたので、そういう方たちとお繋げしたり、私自身も相談に乗れる部分はいくらでも乗ります。よかったら旅行がてらでも、うちに泊まりがてらでも、お酒の飲みがてらでも(笑)、話を聞きにいらしてください。お待ちしています。ありがとうございました。

怜奈:ありがとうございました。