【クリエイターズトーク vol.10- イタマツシオネ】
左:小林史和さん 右:イタマツシオネさん
公開日時:2025/01/24
鹿児島県鹿児島市出身。都会に憧れ、大学時代を神奈川で過ごしたものの、地域でのびのび働きたいと就職活動のときに考えたのがきっかけで新卒でUターン。現在は、九州全域で地域と人をつなげるイベント企画の仕事をしながら、趣味のバンド活動にも勤しむ。
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小林:こんにちは鹿児島クリエイティブライフです。
この番組では鹿児島市のクリエイターの移住促進の一環として鹿児島市にすでに移住したクリエイターの方々や市と関連を持つクリエイティブな方々をお招きしてお話を聞いていく番組です。私は進行の小林です。よろしくお願いします。
今回のゲストは、鹿児島出身で鹿児島市にUターンで戻ってきたイタマツシオネさんに来ていただきました。よろしくお願いします。
イタマツ:お願いします。
小林:イタマツさんは鹿児島市出身で、何年ぐらい前に帰ってきたんですか。
イタマツ:3年前に帰ってきました。
■今の仕事について
小林:鹿児島市に帰ってきて今現在どんなお仕事をされてるんですか。
イタマツ:今やってるお仕事はプロジェクトのディレクターという立場になるんですけど、鹿児島市だと「PLAY CITY! DAYS」というシティプロモーションという事業や、鹿児島県の移住に関する事業などを担当しております。
小林:あれですね、バリバリの鹿児島弁ですね(笑)
イタマツ:ありがとうございます。県外に出てる間もずっとこのままでした(笑)
小林:県外はどこに出てたんですか?
イタマツ:大学4年間、神奈川に住んでました。
小林:神奈川に住んでいて、大学卒業と同時ぐらいに戻ってきた感じですか。
イタマツ:はい、そうですね。卒業と同時に帰ってきました。
■鹿児島に帰ってきたきっかけ
小林:なんで帰ってこようと思ったんですか?
イタマツ:私が今25歳になる代なんですけど、この年代の大学生が就職活動始まるぞって時が、ちょうどコロナが始まった時で、これまで通りの就職活動をするのもなんか違うなという感じだったので。改めてそういうコロナの環境で関東で過ごしている自分を考えた時に、満員電車で通勤しながら働くこととかって楽しいのかなって思って。働くのってもしかして鹿児島でもいいんじゃないかっていう考え出したのが最初なんです。
小林:それが大学の何年生ぐらいですか。
イタマツ:それが3年に上がる前ですね。
小林:コロナの時期はどっちかにいたんですか。
イタマツ:コロナの時期は1回鹿児島に帰ってきて、3ヶ月ぐらいは授業とかもリモートだったので、鹿児島で過ごしてました。その時に改めて、鹿児島ご飯美味しいな過ごしやすいなってめっちゃ思って。
■鹿児島で仕事を探すこと、働くことについて
小林:じゃあコロナとかもあって、1回長期で戻ってきた辺りで、鹿児島悪くないかもみたいな、こっちで働くのもいいかなって考えたんですね。でも、いざ鹿児島に戻ってこようってなった時って、家は実家があるかもしれないですけど、仕事はどういうものを探したんですか?
イタマツ:仕事については、神奈川で過ごしてた時に音楽イベントの裏方をするNPO法人があって、そこにインターンとして入ったことがきっかけで、約2年間アルバイトしてたんですけど、その時に舞台ディレクターっていう仕事と出会って。
ずっと楽しいなって思っていて、その舞台ディレクターとかイベントのディレクターみたいなことをしたいなって思ったんですけど、関東から就職活動してると鹿児島で全然そういう職業が見つけられなくてですね。
分かりやすいところで言うと、テレビ局のディレクターさんとか近かったりするんですけど、そういう大きな組織に所属してっていうよりは、もうちょっと個人の裁量でというか、元々いたNPOの方も4~5人ぐらいがコアメンバーの会社だったので、ちっちゃいところでやれないかなって思ったんです。その時にたまたま鹿児島県とか鹿児島市の事業を請負っているhataoriという会社の代表の方と出会ったのがきっかけで、会社っていう形では鹿児島にまだないけど(難しいけど)、個人事業主っていう働き方を選んだらいろんなことに関われると思うよっていうのを言ってくださったのがきっかけで、新卒で個人事業主という形でイベントのディレクターになりました。
小林:それって多分他の同級生はどこかの企業への就職面接とかをしてる時期だと思うんですけども、個人事業主として就職することに不安はなかったですか。
イタマツ:なんだかんだめっちゃ迷いました。そうするぞって決めたのも4年の10月とかだったんですよ。だから周りはみんな入社式とかに行ってたりして。ギリギリまで悩んだんですけど、今この道を選んだら面白そうっていうのが勝ちましたね。最悪、個人でやれなくなったらいつでも神奈川に帰ればいいやって思ってました。
■初めて担当した仕事は?
小林:いいですね。鹿児島に帰ってきて、個人事業主だから別に会社に縛られるとかはないと思うんですけど、初めてディレクションしたものとかって覚えてたりしますか?
イタマツ:「PLAY CITY! DAYS」っていう、鹿児島市のシティプロモーション事業で初めて全体ディレクターを担当しました。年上のスタッフの方たちと一緒に作っていかないといけないみたいなチームで初めてやったんですけど、それを担当した時に企画づくりの段階からめちゃくちゃやるので(引っ張らないといけないので)、今年のコンセプトどうしようかってなった時に、納得するいいアイデアを閃いたので、それをみんなに今年こういうコンセプトでやりたいんですけどどうですか、って言ったら満場一致でそれでやろう!っていう風になって、クリエイティブとかもそれに沿ったものがどんどん形になってくのが楽しかったなっていう思い出があります。
■働くうえで鹿児島らしさを感じる時
小林:1個軸を決めてそこから動くっていうのが重要だっていうことが改めて感じたってところですね。そういえばさっき大人の方とも仕事をするって言ったと思うんですけど、こういうところが鹿児島っぽいなって感じたりしますか。
イタマツ:鹿児島っぽいなって感じるのは、結構同じように思ってる人も多いと思うんですけど、距離感が近いですよね。結構すぐにじゃあ一緒にこういうことやろうっていう話になったり、人が人を紹介してくれたりとか。距離感の近さと動いていくスピード感がめちゃくちゃいいなって思います。
■鹿児島の暮らしやいいところ
小林:確かに僕も鹿児島の方が目標まで到達するスピードがすごい早いなと思います。東京とかだと、多分何個も段階を経なきゃいけないところが、鹿児島だとその人知ってるから紹介するよ、みたいなのが結構あるので、そこは鹿児島の良さかもしれないですよね。
でもあれですか?大学で4年間ぐらい離れてて、4年ぶりに鹿児島に帰ってきてなんか変わったなとか、もしくはああこうだったよね、みたいに思ったことってありますか。
イタマツ:変わったことでいったら、帰ってきた時に中央駅の周辺がめっちゃ都会になってました。神奈川出身のパートナーも一緒に移住したんですけど、鹿児島をみた第一印象が意外と都会っていうので。そういう自覚がなかったから、そっか鹿児島って確かに言われてみたら賑やかかもって思って。あと変わらずいいなって思ったのはどこでご飯食べても美味しいですね。
小林:美味しいですよね、本当に。どこで食べても美味しいですよ。チェーン店に入ってもおいしいです。確かに駅に観覧車があるってなかなかの都会ですよね。
■鹿児島の働き方やクリエイティブ業界について
小林:そういうディレクティブな仕事を今もされてるっていうことで、ディレクションはある意味クリエイターさんたちの間にうまく入っていって均衡を取りながらとか、たまには交渉しながらというのがあるところで、楽しさもあり辛さもあると思うんですけど、鹿児島の今のクリエイティブ業界はどうみてますか。
イタマツ:面白いですよね、やっぱり。私は一応ディレクターも担当してるから、事業を始めようってなった時にどういう人たちにチームに入ってもらうかとか、どういう人たちにどこの部分をお願いするかっていうところを考えたりすることもできるんですけど、なんかこの事業だったらこの人達と一緒にできたら楽しそうだなみたいなのとか、やっぱりだんだん自分も3年目になってきて鹿児島のいろんな人たちと繋がって、事業ごとにチームが全然違うのでなんかそういう楽しみがあるというか。楽しい人たちが多いなって思います。
小林:楽しい人と組んでると。イタマツさんはバンドもやられてるんですよね。バンドメンバーを集めるみたいな感覚ですか。
イタマツ:そうなんです。あの人はベースポジション!とか。
小林:なるほど、しっかりしてるからドラムみたいな。確かにそういう目線でどのクリエイターさんと仕事しようかみたいなことを考えたらすごい楽しそうですね。
イタマツ:めっちゃ楽しいですね。今すごい充実してます。本当にバンドしていた経験がめっちゃ仕事に活かされてて、チームを作ったりとか、あとはどういう方向性で進めていくかとか。音楽性とかってよく言いますけど(笑)
小林:じゃ音楽性の違いでちょっと離れる時もあるっていう(笑)確かにそうですよね。音楽イベントを企画するっていうのも、別の事業に置き換えて多分通ずるところがあるかなっていう。すごいじゃあ経験してきたことが役に立ってる感じですね。
イタマツ:はい、めちゃくちゃ役に立ってますね。
■これからチャレンジしてみたいこと
小林:今帰ってきて3年目で、まだまだ年齢も25歳とのことで若いと思うんですけど、これからはこんなことやっていきたいとか、あんな仕事してみたいとかありますか。
イタマツ:これからやっていきたいってところで言うと、私将来スナックのママになりたくて。いろんな人と楽しくお酒とか飲みながら、鹿児島の美味しいものを食べて楽しめるっていう人たちが増えていって、そういう輪が広がったら嬉しいなと思ってます。
あとは仕事面で言ったら、私自身新卒で個人事業主を選んだみたいなちょっと特殊なキャリアがあったりするんですけど、同じような職業の人がそんなに多くはなくて。なので、私がやってるようなディレクターとかの職業を面白いなって思ってくれて、一緒に働く仲間が増えたりとかローカルでそういうことやりたいなっていう人たちが増えていってくれると嬉しいなって思ってます。
小林:鹿児島もまだまだディレクターという立場の人は少ないような印象ですね。
イタマツ:そうですね、身の回りだと少ない印象です。
小林:もっと楽しさを広げていってそういうのをやってくれる人が増えると自分も嬉しいなって感じです。
イタマツ:鹿児島に私がいるぞっていう人がいたら是非連絡ください!
小林:スナックのママをやりたいっていうのは、どういう場所で?
イタマツ:地域に商店街みたいなところあるじゃないですか。天文館とかのキラキラっていうよりは、どちらかというとちょっとさびれた商店街とかも今たくさんあったりするので、そういう中でみんながフラッと遊びに来れるようなところがいいなって思ってます。
■鹿児島市に興味があるクリエイティブの方にひとこと
小林:いい夢ですね、楽しみです。では最後にですね、多分この動画を見てくれている同じぐらいの世代の若い方もいると思うんですけど、そういう鹿児島市に興味を持っているクリエイティブな方に一言あればお願いします。
イタマツ:鹿児島だけじゃなくて、どこの地域もかもしれないんですけど、今ローカルで働く仕事はとても楽しいという風に思っています。各地に同世代の仲間とかも最近ちょいちょい出てきてですね。みんなでたまに集まって飲んだりする機会とかもあります。
やっぱり、狭い地域だからこそ、自分の裁量もすごい大きかったり、周りに与える影響とかも大きかったりして。仕事にやりがいが欲しいなとか、自分がもっと自由にこういうことを表現したいっていう方にとって今、鹿児島のクリエイティブ界隈はとても面白いと思うので、気軽に飛び込んでみてほしいなって思います。受け止め体制は万全なので!
小林:今後の活躍を期待しております。今日はありがとうございました!
鹿児島市ではクリエイターの移住促進に力を入れています。クリエイティブ関連イベントやクリエイターへの補助制度など詳しいことは「かごしまクリエイティブライフ」と検索していただければ色々と情報が出てきますので是非検索してみてください。では今回は以上となります。また次回お楽しみに!